1993年2月例会

開催月日 2月27日(土)

開催市町

神崎町
テーマ 「日本人とさくら」 木を文化する
講 師 鶴田 誠  山崎林業事務所長 (財)日本花の会会員
場 所 グリーンエコー傘形(神崎町)
参加者 池口.太田.島垣 住吉.友田.中田裕.中田孝.浜野.丸山.湊崎.和田
担 当 丸山

   古の奈良の都の八重桜今日九重にぬるかな
    敷島の大和心を人問わば、朝日に匂ふ山桜花    本居宣長

古来から、文学に多くでてくるさくらは今日よく目にする「そめいよしの(東京駒込 染井で明治5年に生まれたさくら、吉野のさくらとは別の品種)」ではなく、葉っぱが 出て咲く昔からの品種です。花は葉に栄養をもらいながら長い間咲き続け寿命の長いさ くらです。

■ 浄水場にさくらが多い
盛岡の浄水場のヤエベニシダレは有名。さくらは水の毒を抜くという言い伝え。
ソメイヨシノは小学校開校などで記念に植えられ、空前のベストセラーになった。 明治42年さくら苗木を2000本アメリカに贈ったがみんな虫がついて消却処分さ れた。その後静岡県おきつ園芸場でいい苗を作って明治45年に12品種3000本 (ソメイヨシノ6割カンザン4割)を贈った。ワシントンポトマック河畔に植えられ今 も美しく咲いている。

■ さくらの品種と特性
さくらはピンクで春の物と思われているが10月から咲く十月桜から五月に咲く太田桜 まで半年間も咲く。  花の色は白、極淡紅、淡紅、紅、濃紅、淡灰色、淡黄緑、と多く、葉の色に合わせて 変化する。花弁は5から20枚が多いが、兼六園菊桜のように350枚もある物もある。 葉の色は花よりも変化がある。淡緑、緑茶茶緑、帯褐黄緑、帯緑茶、緑褐色、淡緑褐色、 青緑、淡褐色、茶、赤茶、帯青茶赤茶、淡赤とあり、山桜は変異が多い。

■ 鶴さんの桜の育て方
太陽の子。日当たりのよい所に8から10mの間隔で植える。密植すると枝が斜め上 に延びて形のよい水平の枝が出ない。間伐してもその土地の微量要素はすでに吸収され 無くなっているので根がのびない。枯れた桜のあとに新しく植える場合、古株を除去し 土の入れ替えをしなくてはなりません。

■ 英才教育
小さい健全な苗を大きな植え穴(直径50cm深さ50cm)に元肥をし っかり入れて植え付けます。接ぎ木の1.5m苗を植えれば副木は要りません。  不踏不屈。さくらの一番活躍する根は、土中の浅いところにあります。この根を踏ま れると成長が悪くなります。切り口から腐朽菌が入ると腐りやすいので、剪定は枝が細 い間にします。のこぎりで切った場合は癒合剤を塗ります。

■ さくらの栽培暦
 1月 枝垂れ桜の支柱    蓑虫捕殺・天狗巣病枝の切除 寒肥を枝先の下に鋤き込む
 2月 剪定           歯ブラシで貝殻虫の防除 新植(2/20から3/15)
 3月 枯枝剪定        天狗巣病枝見回り、切除、焼却 鹿垣の見回り(年中)
 4月 花付観察枯枝剪定  ケムシの捕殺 20日より1回目下刈
 5月 台芽掻き        害虫駆除、下刈の草は幹をよけてマルチ
 6月 垂れ枝の添え木    アメリカシロヒトリ・ヒメクロイラガの駆除 2回目下刈り、道の修理
 7月               病害虫見回り、駆除     下刈り
 8月 伸び過ぎ枝添え木   病害虫見回り、駆除  8/15日までに下刈り完了
 9月 台風の後の管理    病害虫見回り、駆除  鹿垣の修理
10月 台風の後の管理    病害虫見回り、駆除  鹿垣の見守り
11月 剪定、副木ゆるめる  害虫の薬剤散布 、秋の植栽、鹿垣の見守り
12月 正月用切花の剪定   鹿垣の見守り