| 開催月日 | 6月27日(土) | 開催市町 |
浜坂町 |
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但馬の辛いたべもの | ||
| 講師 | 浜坂町郷土料理研究会 株本静恵・西村美也子・山本栄子・竹中みち子 | ||
| 場所 | ユ−トピア浜坂 美方郡浜坂町浜坂 | ||
| 参加者 | 島垣、浜野、西村礼、西村美、宮田、友田、会員外1名 |
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| 担当 | 宮田、友田、田中 | ||
| 湿気は食品の加工・保存に不向きというのが一般的な考えである。雑菌が繁殖しやすいからだ。 カビを生かす加工・醸造も高い湿度は基本的に適さないといわれる。しかし但馬の湿りの風土が、ほどよい香りや味を醸し出すといった食べ物がないのか、また湿気のため保存しにくいので加工するといった知恵が働いた食べ物はないのか、「辛い料理」を味わいながらそんなことを語り合った。 |
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■ 料理の献立 浜坂町郷土料理研究会の皆さんによる手作りの料理をいただく。 ※ごはん もじもじわかめ (干した板わかめを手でもじもじしながら揉みながら振りかける) ※お汁もの いわし団子の味噌仕立て (5月の「麒麟獅子マラソン」でふるまう名物汁) ※お造り 鯵の造り、いかの糸造り盛り合わせ (今朝入った) ※珍味 鯖のへしこ するめの糀漬け (去年の暮れに仕込んでなじませた) らっきょうの甘酢漬け (近くの鳥取砂丘産) ※揚げ物 あごの青じそ巻き揚げ 竹輪のてんぷら (浜坂名産「浜坂竹輪」) ※蒸し物 梅干しの茶碗蒸し ※香の物 たくあんの辛子和え ※デザ−ト すいか ※盛り鉢 たくあんの田舎煮 ※盛り皿 焼きするめ (竹内さんの友達が昨夜干した) ■ 焙炉(ほいろ)で板わかめをほどよく乾燥させる 焙炉は干した板わかめなどをさらにほどよく乾燥させる道具。浜坂ではたいていの家がかつて使っていた。和紙や広告を木枠の周囲に張り、底に金網を張った引き出しがついている。残り火の火鉢に 載せ、引き出しに板わかめを入れた。弱火であぶるのでほどよく乾き、風味を増す。 昼に食べようと思うと、朝食の後に焙炉を仕掛けた。乾いた板わかめは手で「もじもじ」と砕いてごはんに振りかけて食べる。朝・昼・晩食べた。板わかめは4月中旬から5月いっぱいに採る新わかめで、採った日に3時ごろまで干して板状にしたものを、紫色の紙テ−プで束ね、かごに入れて背負い行商して売り歩く。買った家庭は缶に入れて 保存し、その都度焙炉で乾燥して食べた。板わかめは「もったいない」と、味噌汁には入れない。6月以降のわかめは「しぼり」にまわす。板わかめは4・5月に食べてしまう。長く保存するのはしぼりわかめだ。 |
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■ 一夜干し 浜風にあたるところで干す。浜坂でも町のなかでは駄目。 ■ へしこ 浜坂は昔はどの家もへしこを漬けた。はたはたのへしこが最高。山椒の葉を入れる。ほんとのへしこは、春に仕込んで夏を越し、熟成したものを秋に封を切って食べ始める。(参照ページ) ■ いわし いわしの造りはおいしいが、新鮮なものでないと駄目。今日は土曜日でせりがなく、献立に加えられなかった。「鰯」の字のとおり、いたみやすい。捕ったいわしは、大きいのは売り、小さいのは家で食べる。いわしを手で裂ける人は「浜の女」。 ■ 三尾のなれ鮨 浜坂町三尾は平家の落人が住み着いたと伝えられている。浜坂の町の東方に位置し、急峻な山地が落ち込む海沿いの村。昔は買い物に出るにも医者に診てもらうにも舟で浜坂へ通ったという。今は村に通じるトンネルができ、車が通う。戸数70戸ほど。 しいら・ちゅうこ(ちゅうか、かわはぎ)・いかがほとんど。10月中旬から11月中旬に仕込む。高いときは市に出す。「今日は安いぞ」というときに仕込む。塩をして3日ほど置き、天気をみて朝から一日干しをする。表面がさっと乾いて中が適当にじめじめとしている状態が良い。夜、少し裂いて焼き、塩加減をみる。水臭いとごはんとこうじに塩を混ぜる。ごはんを炊いてこうじを混ぜ、魚と漬け込む。いかは胴を開き、中にごはんとこうじを混ぜて詰め、足をたたみ込む。たくあんを漬けるときに上に大根の葉をのせるように乾いたわかめをのせ、ふたをして重しの石をのせる。海の塩水を汲んできて、へしこんだ上に浸す。空気を遮断し雑菌の侵入を防ぐ。中にはしみ込まない。汁が出てくるようなことでは駄目。海水は汲む場所が決まっている。「塩と重しのハ−モニ−です」。 正月に封を開け、2月ごろまで食べる。焼いて食べる。力のある人は三つのおけに仕込んだ(しいら・ちゅうこ・いか)。いかとほかの魚は一つのおけにはしない。いかは赤い汁を出すから。三尾は魚が捕れるが、冬は海が荒れて漁がしにくく雪に閉ざされたので、なれ鮨は貴重な蛋白源となった。しかし今は車が通い生活様式も変化して、なれ鮨はなくなりつつある。 なれ鮨は米、へしこは糠で漬ける。 |
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■ 但馬のなれ鮨はほかにも残っている。冬期、雪で閉ざされた村々である ○村岡町小城 あゆ鮨 落ち鮎を漬けた ○浜坂町池が平 あゆ鮨・はたはた鮨・さば鮨 魚は香住町長井から入ってきた ○大屋町では鮎公園が去年からあゆ鮨の復活に取り組んでいる。 ■ 生野町のさば寿司 内陸の生野町は、秋祭りにさば寿司を食べる風習が続いている。なれ鮨ではなく、塩さば押し寿司で、一人一尾食べる。やはり内陸の京都のさば寿司と同じ。 |
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