1998年1月例会

開催月日 1月24日(土)

開催市町

大屋町
テーマ 墨と湿り
講 師 上地拝碩 上垣昌美
場 所 おおやホール&上垣製墨
参加者 和田・島垣・住吉・浜野・藤原・藤原博・西村礼・水田・湊崎・宮田・中田
担 当 島垣・住吉

■ 墨と湿り 上垣製墨見学
墨と湿りとの関係は墨の中に含まれるニカワが湿気により腐りやすくなるため、墨の質が大変悪くなる。墨づくりは、菜種油、胡麻油を燃やしたすすとニカワと混ぜる。油煙墨、松の木(松ヤニ)を燃やした松煙墨がある。大屋では、上垣製墨でも11月から3月の冬が一番よいのは、ニカワは気温が上昇し、湿気が高いと腐りやすいため、四季の中で一番寒い時期が最盛期となる。但馬の冬は積雪があり、湿気がとれないために頭が痛い風土だという。

 

■ 書道と墨 上地拝碩さんの話
昔からイモの葉に付いた朝露を集めて墨をすりなさいと言われている。今の子供達は、精神を落ち着かせながら、いったい墨は何から作られトいるのかとの疑問も解決しないままでいる。ただ墨汁で与えられた手本を見て一生懸命手本の真似をする。情操教育といわれている書道のはずが、現在はコピー人間を育てているだけの書写の時間には一考がいるのではないか。

上地さんが高校で授業をするとき、服に墨が付くことがしばしばある。100%といってよいほど墨を完全に落とすことができない。このことに生徒達もやっかいなものだと思っているが、結果的にはこの漂白剤でも落とせない墨によって、古い時代の木簡で古代を知ることができる。上垣製墨すすとニカワを混ぜ合わせ、耳たぶぐらいの柔らかさでようかんのような墨を木枠(蓋付き)の中に入れて型を取る。灰をかぶせ1週間おきに灰の寝床を変える。およそ4週間(4回)程度繰り返す。この作業は大切で、悪ければひび割れ、カビが生える。